多治見市モザイクタイルミュージアム

【岐阜・多治見
ミュージアム】

多治見市モザイクタイルミュージアム

小さなモザイクタイルの果てしない世界へ
陽光が降り注ぐ最上階フロア。タイルが織り成す懐かしくて新しい、不思議な世界に包まれる。

タイルの歴史と今にどっぷり浸り、魅力を再発見

 美濃焼の技を生かすタイルの生産量日本一の岐阜県多治見市。施釉磁器モザイクタイル発祥の地である笠原町で、新旧の膨大なコレクションを基盤にタイルの魅力を発信するのが『モザイクタイルミュージアム』だ。
 ユニークな風貌の建物の“麓”のドアから中へ。受付を済ませたら4階を目指す。土のトンネルのような階段を抜けると、まばゆい光に輝くタイルの世界が広がっている。20年以上かけて地元の有志が集めてきたモザイクタイルの資料から、建築家の藤森照信氏がセレクトし、不思議な空間を構成。それはアートであり生活であり、銭湯の壁や洗面台などの懐かしい風景にも出合える。
 3階は笠原タイルの歩みや製造法、2階はタイルとの暮らしを紹介。1階はミュージアムショップ・体験工房と、異なる楽しみが繰り広げられる。
 22年はタイルの名称統一から100年。記念イベントなどが順次行われ、9月には美濃焼ミュージアムと同時開催の大規模な展示も実施される。歴史により深く触れられるこの機に足を運んでみては。
古いタイル、モザイクタイルを貼るための木枠など、貴重な道具や製造機械も展示。
3階では笠原町発祥のモザイクタイルの歴史と製造工程を紹介。企画展示も行われている。
ショールームスタイルで最新のタイルを紹介する2階。生活空間へのタイルの取り入れ方のヒントが満載で、相談やオーダーも可能だ。
空中を泳ぐカラフルなモザイクタイルが光を受けてキラキラと輝く、映えスポット。タイルのこんなアーティスティックな表情も見せてくれる。
世界的な建築家、藤森照信氏が設計・デザイン。アニメに出てきそうなユニークな建物は、タイルに使う粘土を切り出す鉱山がモチーフになっている。
DATA
  • 多治見市モザイクタイルミュージアム
  • 【住所】多治見市笠原町2082-5
  • 【電話】0572・43・5101
  • 【営業時間】9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
  • 【定休日】月(祝日の場合は翌平日)
  • https://www.mosaictile-museum.jp

カネキ製陶所

【岐阜・多治見
タイルメーカー】

カネキ製陶所

創業103年の実績を誇る高品質タイル
波の輪のような形状の「波紋」をはじめ、現代の暮らしに溶け込むデザイン性が特徴の「古窯変タイル」。多彩な形やカラーが揃う。

名称統一100周年の「タイル」と共に歩んできた老舗メーカー

 住宅やマンション、店舗、公共施設などの内外装に使用され、知らないうちに暮らしに溶け込んでいるタイル。実は「タイル」という名称に統一されてから、2022年4月12日(火)で100周年を迎えるという。そんなタイルと共に歴史を歩んできたのが、創業103年を誇る『カネキ製陶所』。良質で豊富な原料に恵まれ、モザイクタイルの生産量・シェア共に日本一を誇る多治見市笠原町にて、タイルの開発・製造を行ってきた実績と信頼のあるメーカーだ。
 デザイン性の高い「古窯変(こようへん)タイル」や高性能な「機能性タイル」など、多様化するニーズに応えて多彩な商品を製造。長年培ってきた技術とノウハウを活かし、安定して高品質なタイルを国内外に送り出し続けている。
 2022年は『全国タイル工業組合』を中心に、「タイル名称統一100周年記念プロジェクト」が始動する。4月12日を「タイルの日」として登録し、各種イベントも開催予定。『カネキ製陶所』と共にタイルの魅力に触れる、そんな1年となりそうだ。
2つの工場で1日に約100万ピースものタイルを製造。受注生産を軸にきめ細かいオーダーに対応してくれるのも魅力だ。
「タイル造りに関わるすべての人と一丸となって高品質なタイルを造っていきたい」と話す代表の宮川さん。
柔らかな表情で室内を演出してくれるインテリア用タイル「ソフティ」。カラーも10色以上展開している。
色の組合せや配置によって様々な表情を見せてくれる「リスカル」。六角形のリズミカルな形状が印象的。
豊富な種類のタイルを開発・製造し続ける同社。太陽光を上空に反射させて蓄熱を防ぐ「クールアイランドタイル」をはじめとする機能性タイルにも注目だ。
DATA
  • カネキ製陶所
  • 【住所】多治見市笠原町1222-2
  • 【電話】0572・43・3121
  • 【営業時間】8:00~17:00
  • 【定休日】土、日、祝
  • https://www.kaneki.co.jp/