立川美術館 – ナゴヤの大人のウェブマガジン | WEB大人の名古屋
トラベル ゆったりと寛げる部屋や、心身の疲れをほぐしてくれる名湯で、
上質な大人の休日を過ごしてみてはいかがだろう。

【愛知・半田
ミュージアム】

立川美術館

江戸時代の宮彫り・立川流彫刻と、濃厚な祭りの歴史と文化を「観る」
立川流六代目・立川芳郎尚冨が北斎鳳凰図屏風を基本として、アレンジを加えて制作した天井画。

ガイドと共に“生きた美術工芸”に触れる

 江戸幕府御用達の堂宮彫刻の流派である「立川流彫刻」。その特徴は木目を生かした素木彫刻で、2016年にユネスコ無形文化財に登録された「亀崎潮干祭」の山車にも、この立川流彫刻の迫力のある構図と繊細な表現が伝えられている。
 半田市の『立川美術館』は、立川流彫刻の歴史と世界観、亀崎潮干祭の山車に加えて、近代美術や地元作家の作品などが鑑賞できる私設美術館だ。ほかの美術館や博物館にはない大きな特色は、自由観覧ではなく、ボランティアガイドによる解説や現役の作り手である彫刻師がガイドを担当することで、制作の舞台裏などを含めたリアリティに触れる解説が楽しめる。「VR: 潮干祭体験」「からくり体験」「ミニ山車そろえ」など、300年を超える歴史のある亀崎潮干祭の雰囲気を体験することもできる。
 また、企画展開催中は別館の「作右衛門屋敷」が開館するほか、予約すれば「蔵の駅・かめざき鉄道ジオラマ館」の観覧も可能だ。2022年8月にはアートギャラリー「LUNA」も開設。金箔体験などのワークショップも開催している(要予約)
日本最古の現役駅舎とされるJR亀崎駅と伊勢湾台風前の亀崎の街並みを知ることができる「蔵の駅・かめざき鉄道ジオラマ館」
亀崎潮干祭の山車をミニ模型で展示したコーナー。精緻な彫刻と刺繍が施され、動く美術館と称されるほど。
90年ほど途絶えた立川流だが、六代目「立川芳郎尚冨」が襲名して再興した。
美術館入り口の親子獅子門。長野善光寺、京都御所、諏訪大社上社、豊川稲荷などにも立川流の堂宮彫刻が残る。
5mを超える本物の山車に乗車して潮干祭をVRで擬似体験できる。
DATA
  • 立川美術館
  • 【住所】愛知県半田市亀崎町6-81
  • 【電話】0569・29・5897
  • 【営業時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 【定休日】水
  • http://www.tatekawa.org/