【愛知・一宮／】
【フレンチ】
フレンチ樹

　フレンチのシェフとして40年以上腕を振るう、店主の加藤浩さんと奥さんの典子さんが営むレストラン。「完璧な状態でお客様をお迎えしたい」と１日２組限定にこだわり、手間ひまかけた料理と温かなホスピタリティでゲストをもてなしている。
　フランスの星付きレストランを食べ歩き、研究を重ねた加藤さんが手掛けるフレンチはいずれもアイデアが冴えわたるひと皿ばかり。自家製パンは「おいしいパンを作りたい」という思いを胸にパンの本場ドイツで修行を積み、今では常連客からも好評な自慢のパンに。毎日焼かれるパンには天然酵母を使ったものもあり、酵母菌を育てるほどのこだわり。料理には能登から取り寄せる無農薬栽培のエディブルフラワーやハーブが繊細に美しく盛り付けられ、食べる前から気持ちが高揚する。　
　また、加藤さんのスペシャリテともいえる里芋とトリュフのロワイヤルはトリュフの芳香がふわりと漂い、旨味もコクも濃厚。「大皿いっぱいに食べたい、といわれるお客様もいます」という加藤さんの言葉にも納得だ。
　これらの料理に合わせるワインは国籍を問わず約１２０種類と豊富に揃う。「気軽に楽しんでもらいたい」と、お値打ちでおいしいものを基準にセレクトしている。もちろん、料理に合わせたペアリングコースもあるのでワインビギナーでも安心だ。加藤さん夫妻の気さくで温かい人柄と料理、ワインが評判を呼び、一度訪れたらリピーターになる人も少なくないという。「おいしかったね、楽しかったねと喜んで帰っていただけるよう心掛けています」と加藤さん。心に残る料理と時間を楽しませてくれる、至高の一軒だ。