こだわる大人の特選グルメ
ちょっと足をのばして行きたい郊外のレストラン
そこでしか味わえないひとときを求めて、休日は家族や大事な人と郊外へドライブに出かけたい。
その地の風土を感じながら、知られざる新たな味に出合える珠玉の料理店へ。
創作イタリアン
【静岡・森町】古民家食堂 真田の森
「遠州の小京都」ともいわれ、由緒ある神社が立ち並ぶ森町。この静かな地の一角にひっそりと佇む『真田の森』は、築50年以上の古民家を改装した1軒家レストランだ。オーナーシェフの山下さんが手掛けるのは、イタリアンをベースに多彩な食材を駆使した料理。そこに和のエッセンスも加えることで、独創的な品々が生まれる。「この店を始める前に、日本各地や世界を巡って様々な料理を勉強してきました」と山下さんは話す。その培った経験を活かし、「ここを訪れれば食事を楽しめる」と思ってもらえるような店づくりを目指したそうだ。
独創性に優れた料理は目でも舌でも楽しませてくれるものばかり。例えば、イタリアンの代表食材であるトリュフは、シイタケやシメジを炊き込んだ釜飯の上にたっぷりかける。一面に広がるその芳香と味わいに箸が止まらなくなるだろう。また、各地を訪ね歩いた際に出合った郷土の味も取り入れているという山下さん。その巧みなアレンジと表現の豊かさにも注目したい。
料理に使用する野菜は極力森町産のものをと、地産地消にもこだわる。「森町は自然が豊かで土壌もいいので、甘味がしっかりと感じられる野菜が育つんです」。とれたての野菜はボリューム満点な「ゴージャスサラダ」など、目を奪われるひと皿に変身。ほかにも、数種類のチーズ独自の配合で仕上げたチーズフォンデュなど、魅力的なメニューが並ぶ。これらの料理を時間を気にすることなく、ゆっくりと味わってほしいとの思いから、完全予約制をとっているのも嬉しい。美しい自然と心づくしの料理に癒やされに、この地に足を運んでみてはいかがだろう。
上写真:トリュフの香りが贅沢な「黒トリュフの釜飯」。コースの一例。
中写真:「ゴージャスサラダ」はコースの前菜として味わえる。
下写真:山紫水明の地・森町に立つ趣ある1軒家、『真田の森』。
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