こだわる大人の特選グルメ
ちょっと足をのばして行きたい郊外のレストラン
そこでしか味わえないひとときを求めて、休日は家族や大事な人と郊外へドライブに出かけたい。
その地の風土を感じながら、知られざる新たな味に出合える珠玉の料理店へ。
魚介料理
【愛知・豊田】まる八
ホタル舞う、山中の一軒宿で新鮮な鮎を
 “山の魚屋さん”と銘打つ、1日2組限定の宿が豊田市にある。といっても、市街地から車を40分ほど走らせた山の奥。標高335mある山中だ。それなのに「何ゆえ“魚屋さん?”」と疑問に思う方もいることだろう。しかし、訪れてみれば腑に落ちるはず。1964年から鮎専門の養殖業を営んでいたという『まる八』。主人・深見嘉一さんが二代目になってからはキャビアを産卵するチョウザメを養殖するようになり、さらにその名を広めた。
 敷地内の生簀には、鮎、コイ、イワナをはじめ、チョウザメや絹姫サーモンと、実に様々な魚が清冽な山水に生かされている。鮎は6~10月に登場。食事のみの利用も可能で、シーズン中は鮎コースで堪能できる。特筆すべきは、生簀から揚げた鮎は、供する前に活け締めにするということ。最高のタイミングで鮎が味わえるというわけだ。鮎シーズンはじめの6~7月は周囲にホタルも舞うという。絶好のロケーションと併せて楽しみに訪れたい。
上写真:鮎を丸ごと1尾使った鮎田楽。酒肴に最適なひと品。
中写真:鮎の刺身。特有の歯応え、さっぱりとした味わいが堪能できる。
下写真:周囲の緑を眺めながら食事ができる。
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