こだわる大人の特選グルメ
ちょっと足をのばして行きたい郊外のレストラン
そこでしか味わえないひとときを求めて、休日は家族や大事な人と郊外へドライブに出かけたい。
その地の風土を感じながら、知られざる新たな味に出合える珠玉の料理店へ。
レストラン
【愛知・豊田】ラ マノ ディ マルコ
パスタから調味料までを手作り、
通を惹きつける本場の味
 豊田の住宅街に2016年の3月にオープンした小さなイタリアンレストランがある。駅からは遠い立地ながら、早くも連日盛況なのは、イタリア出身のシェフ・マルコさんが手作りにこだわって提案する味ゆえ。マルコさんはイタリアはもちろん、日本各地のホテルなどで修行を積み京都で店を4年構えたのち、奥さま、千晴さんの実家近くの豊田に店をオープンさせた。夫婦二人三脚で営む小さなレストランには、本場の味と一皿ずつ時間をかけて供される穏やかな時間を求めて、多くの常連客が訪れる。その腕前や人柄に惚れ込み、京都時代から通う長年の客もいるほどだ。

 ランチが終わり、ディナーまでアイドルタイムになると、マルコさんはパスタマシーンでタリアテッレをはじめ、生パスタを作る。聞けば店で提供するパスタやパンなどはさることながら、ソースや調味料などもできるだけ手作りしているという。すべてひとりで作っているため、仕込みにはかなりの時間がかかる。出身地のトリノでは定番のツナを使用したソース、食材を加えてアレンジしたバルサミコ酢など店ならではの味が多くあり、舌の肥えた客を納得させられるのは、それらに惜しみない手間をかけているからこそ。可能な限りの量を仕込んではいるが、パスタが無くなってしまい店を閉めることもあるほどの人気を博している。
 また、店を語る際に欠かせないのは、豊富に揃えるイタリア産の生ハムやサラミ、チーズ、そしてワイン。甘いゴルゴンゾーラやワインの搾りかすを使ったチーズなど、なかなかお目にかかれない、かつワインをはじめ様々な酒とは相性抜群のラインアップ。アルコールと生ハム、サラミをセットにしたアペリティーボ(食前の軽食)メニューも評判で、レストランとしてだけではなく、バーのようにも使って欲しいとはマルコさん。
 心のこもった料理ともてなしで人気を高めている注目の店だ。
上写真:ジャガイモのニョッキ バジルトマトソース¥1,800
中写真:緑の野菜のソースのタリオリーニ¥1,800。グランドメニューになるものも相談可。
下写真:カラフルなイタリアの絵が飾られた店内。カウンター席もある。
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