以前の焼き鳥の店から名古屋コーチンのしゃぶしゃぶをゆっくりと楽しめる一軒へと、2015年3月にリニューアルした『とりころろ』。〝お客様ひとりひとりを大切にもてなす〟をコンセプトに、通常のスタイルから完全会員制へと生まれ変わった。

店内は落ち着いた和の個室のみ。「お客様の都合に合わせて何時でも予約をお取りします」とオーナーの林宏和さんが言うように、会員になれば時間を気にすることなくここでゆっくり食事が楽しめる。また焼酎やハイボールなどの酒類も無料で味わえるというから驚きだ。「好きな銘柄の酒も取り寄せます」という林さんの言葉も頼もしく、まさにいたれり尽くせりのサービスがうれしい。

肝心のしゃぶしゃぶも、肉質はもちろんのことスープやタレまで徹底的にこだわり、客の舌を喜ばすことに尽力する。使用する名古屋コーチンは養老町の契約養鶏場から取り寄せる純系のもの。肝やササミなど、いずれも刺身で楽しめるほど鮮度は抜群。まずはそのまま肉の旨みを味わってから、しゃぶしゃぶを楽しむ。甘辛く濃厚なタレとコーチン卵の黄身に絡めて肉を口にすれば、味に深みが増し、思わず箸も酒も進む。「ここに来るたびに特別感が感じられるよう、精一杯もてなしたい」という林さんの姿勢と美味に魅せられ、何度も足を運ぶ会員も多い。

上写真：コース￥7,700のメイン、名古屋コーチンのしゃぶしゃぶ。
中写真：コース￥7,700の前菜の一例、ムネ、ササミのたたき・茶豆・万願寺・フルーツトマト。
下写真：玄関から店内へのアプローチは京都の路地裏をイメージした造り。