安藤商店

【岐阜・岐阜
岐阜提灯】

安藤商店

暮らしを灯す大人のBONBORI
「ゆらぎLIGHTシリーズ」は今年10月から販売開始。USB充電式のため、電源を気にせず好きな場所に持ち運んで灯りを楽しめる。

伝統の雪洞が生む優美な光の芸術

 かつて織田信長が治める城下町として栄えた岐阜の地で、江戸時代から息づいてきた伝統のものづくり「岐阜提灯」。1921(大正10)年創業の『安藤商店』は、地域に伝わる提灯や雪洞(ぼんぼり)の伝統技法を今に受け継ぐ老舗メーカーである。雪で作られたかまくらのように、ほんのりと優しい光を放つことからその名が付けられた雪洞。「古くは貴人の結婚式に使用されるなど、高貴な灯りとして大切にされてきました」と四代目の安藤安伸さんは話す。
 長良橋の近くには、松尾芭蕉が鵜飼を読んだ俳句を記した句碑があるが、そんな芭蕉が見出した「不易流行」の理念そのままに、伝統的工芸品の指定を受けた雪洞を、現代のインテリアにマッチした新たなスタイルへ昇華させたのが「ゆらぎLIGHTシリーズ」である。「日向」「あられ」「浮月」の3つのタイプがあり、美濃和紙を透して伝わる自然光のようなやさしい光が心を癒やしてくれる。ゆらめく灯りを静かに眺めるひと時は、きっと日々の喧騒を忘れて日本の風情に浸る贅沢な時間となるに違いない。
 伝統の提灯や雪洞が彩る空間を肌で感じてみたいなら、長良川河畔に佇む町屋造りのギャラリーカフェ『川原町屋』に足を運んでみてほしい。築150年が経過した紙問屋の建物を改装した店内は、趣深い母屋、離れ、蔵が連なり、非日常的なひと時を存分に堪能できるはずだ。
柔らかな色合いの木製土台を組み合わせた「宝生」をはじめ、様々な創作提灯も取り揃える。
長年経験を積んだ絵師たちが手作業で絵付けを行う提灯。オリジナル提灯の制作の依頼も多い。
熟練の技が光る内貼り
雪洞づくりで最も重要な「内貼り」。弓状の木枠に和紙を貼る工程は、ひときわ繊細な技術が要求される。
『川原町屋』の店内奥にある蔵を改装したカフェフロアは、日本の風情の中にモダンなテイストが漂う上質な空間。不定期でピアノ演奏も行われている。
『川原町屋』の特製トマトソースのふわとろオムライス(スープ付)¥1,540
わらび餅や抹茶アイスなどを使った川原町屋パフェ¥1,200
DATA
  • 安藤商店
  • 【住所】岐阜県岐阜市梶川町7
  • 【電話】058・262・8250
  • 【営業時間】8:30〜16:00/li>
  • 【定休日】土、日、祝
  • https://ando-chochin.jp

  • cafe&gallery 川原町屋
  • 【住所】岐阜県岐阜市玉井町28
  • 【電話】058・266・5144
  • 【営業時間】11:00〜16:00、土・日・祝11:00〜17:30
  • 【定休日】木
  • https://kawaramachiya.jp