T O N A R I – ナゴヤの大人のウェブマガジン | WEB大人の名古屋
レストラン 誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。

【岐阜・多治見
フレンチ】

T O N A R I

ジビエと旬菜のフレンチレストラン
岐阜県 恵那産 本州鹿 57kg ~心臓~
シェフの太田さんが自ら解体した本州鹿の心臓と背ロースに、最新の注意を払って火入れした同店の真骨頂。「魚と同じで鮮度が大切。整った環境で適切に処理・保管された鹿肉のおいしさを伝えたい」とシェフは話す。
鹿児島県産 ギンマツ 枝豆
たたいた赤身魚を冠した創作性豊かな全冷菜。岐阜県産の枝豆のペーストや岩手県産の黒米が土台を支えている。青釉を用いて焼かれた幸兵衛窯製の器や岐阜県井深農園産の食用花も美しさを一層引き立てている。
デザートとして供される泡状にした玄米茶のメレンゲを用いた一品。中には山梨県産の豊水が潜んでいる。
店の奥には木板に炭だけを用いて描かれた鹿の絵。カウンターには、自作の鹿革ランチョンマットが配される。
オーナーシェフ 太田和希さん
1993年、京都府向日市生まれ。名古屋市中区の名フレンチ『ラ ヴァガボンド』などで研鑽を重ねた後、2024年多治見市に『トナリ』を開業。

東濃の魅力を凝縮した
一皿との出会いが連続

 陶都・多治見の文化的中心地である本町オリベストリートに2024年11月にオープンしたフレンチベースのレストラン。「土と自然の調和」をコンセプトとし、ジビエと旬菜でもてなしてくれる。「〝料理人という仕事に従事する〟ことは〝命をいただく〟ことと同義。〝それぞれの食材を誰が獲って、どのようにしてここに至るか〟を知ることができる環境にありながら、知りに行かないというのは食材に対して失礼じゃないかと感じることがある」と話すのは、オーナーシェフの太田和希さん。「師」と仰ぐ猟師に同行し、自ら鹿を解体するなど「命の現場」に立ち会うシェフの言葉の一つひとつに重みを感じる。山に足を踏み入れれば、動物たちが餌とするキノコや山菜などの食材との出会いも数多だという。だから同店には東濃の食の豊かさを示す様々な食材が自ずと集まる。
 それらの食材を一皿の中に巧みに落とし込むシェフの技には、感服するばかり。この日のメインとして供されたのは恵那産本州鹿の心臓と背ロースだ。心臓は摘出してから血抜きをしっかり行い、手でしごきながら氷水で2時間以上締めているという。「本州鹿は筋繊維が細かいので、少しでも火が強く入ってしまうと固く閉じてしまいます」とシェフ。適切な下処理と火入れを施した鹿のローストに雑味などは一切なく、ただただ力強い旨味だけが押し寄せる。「〝土〟って〝生命の育む基盤〟じゃないですか。我々も土の上で生かされていますし、焼物も土からできています。焼物をさらに掘り下げるならば、土に生えている木を燃やして窯を焚いて器にしていますよね。土が〝生命を育む基盤〟だとしたら、すべての自然は〝営み〟」。入店する前は輪郭がぼんやりとしていた「土と自然の調和」というコンセプトは、コースが終わりを迎えるころに明確なものとなる。
DATA
  • T O N A R I
  • 【住所】岐阜県多治見市本町6-2 THE GROUND MINO内
  • 【電話】080・3638・5079
  • 【営業時間】11:30~14:00 18:00~22:00
  • 【定休日】水
  • https://tonari-tajimi.com