【名古屋・伏見／】
【日本料理】
柳橋惣菜　ふく田

　隠れ家厨房レストランとして人気を博した名駅の『柳橋総菜 ふく田』が、23年５月、伏見エリアに移転。有名店などで料理長を務め、経験を積んだ店主の福田茂治さんが切り盛りをする。コンセプトは「おなかと心を満たす食事」。厳選した素材や上質感溢れる器を用いて、日常の料理を非日常のひと品に仕立てる。例えば、「おまかせ酒肴」の八寸は、ショウガをきかせたイワシの煮物や甘酢あんをまとわせた焼き茄子など、どれも手間ひまかけたものばかり。味の決め手となるだしは、長崎・平戸産の炭火焼きあごや鹿児島や沖縄産の本枯節を使う。
　店の名物「三河青まぜ海苔弁重」は、坂井海苔店謹製の「三河湾産の青まぜ一番摘み焼きのり」を使用。伊賀焼の土鍋で炊き上げた白鳥大島米は冷めても美味しい。おかずはあおさ海苔の香りを纏った鯛竹輪の磯辺揚げ、鶏唐揚げ、まんげつ濃厚卵の玉子焼き、トキシラズの焼鮭など定番の人気メニューが敷き詰められている究極の海苔弁だ。
　「五感全てでおいしいと感じてもらいたい」、「毎日通っても飽きない食事を提供したい」と福田さん。一品ごとにさりげない贅沢感と大きな幸福感で心が満たされる、そんな一軒だ。