こだわる大人の特選グルメ
ちょっと足をのばして行きたい郊外のレストラン
そこでしか味わえないひとときを求めて、休日は家族や大事な人と郊外へドライブに出かけたい。
その地の風土を感じながら、知られざる新たな味に出合える珠玉の料理店へ。
和食
【岐阜・岐阜】匠味 平野
老舗仕込みの腕で打つ、香り高い蕎麦を〆に
かつて京料理を学んだという主人の平野功治さん。「岐阜のおいしい食材で作る和食も食べてもらいたい」と、京都仕込みの繊細な技法を駆使して仕上げた旬の料理を提供。その味わいにひかれて足繁く通う常連も多いが、この店のさらなる名物は、平野さんが打つ〆の蕎麦だ。

「自分が蕎麦好きでね」と話す平野さんは、コースの最後に蕎麦を出したいと8年前に蕎麦打ちの修得を決意。休日のたびに高山の老舗へ出向き学んだ。店でも、蕎麦の香りと喉越しのよさを出すために、加水量や打ち方を工夫しながら何度も試作したという。その平野さんの渾身の蕎麦は、福井県産と北海道産の蕎麦を独自の配合でブレンドし、毎朝丹念に打ったもの。またつゆへのこだわりも相当で、宗田節など数種類のだしと佐賀から取り寄せる白下糖、醤油を合わせて、まずは1週間、その後丁寧に漉してさらに1ヶ月寝かす。その味わいは角が取れてまろやかで、品のいい甘さが特徴。決して蕎麦の香りを邪魔しない。

夏は辛味大根と一緒に味わう蕎麦が登場。ピリッとした爽やかな辛さで、するりとお腹におさまる。冬は自然薯蕎麦も登場。常に限定10食しか打たないので、ぜひ味わってみたいなら事前に予約しておきたい。
上写真:コース¥8,640より、〆のおろしそば。
中写真:コース¥8,640より、前菜の一例。
下写真:手仕事が見られるカウンター席は常連に人気。
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