こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
寿司
【栄】すし昇
店主のこだわりを詰めて握る1貫を堪能
2017年9月にオープンした『すし昇』。店主の伊藤昇平さんは開店のきっかけについて、「和食の料理人を志していたのですが、とある寿司職人の方と出会い、寿司の奥深さを知ったことから店を開こうと思いました」と語る。
目の届く範囲で、お客さんと近い距離でのやりとりができるよう、店内はカウンター席のみ。「難しいことは抜きにして、会話とお寿司を楽しんでほしいですね」と伊藤さん。そのおおらかな性格に惹かれてか、店は老若男女を問わず訪れる客で連日賑わう。
供される寿司には、伊藤さんのこだわりが込められている。米は愛知県旧立田村の農家から仕入れた「あいちのかおり」を使用。粒が大きくしっかりとしているため少々握りづらい米ではあるが、15歳から和食の道に入り、その技術に磨きをかけてきた伊藤さんの手により絶妙な握り加減に。口の中でほろりとほどけた時に、米の旨味がしっかり感じられるのが特徴だ。また、米の持つ甘みを感じてほしいと、酢には砂糖を使用せずに赤酢や黒酢などを合わせるなど、醤油とネタ、寿司全体のバランスを大切にしているのだという。季節によってネタの産地を吟味して仕入れを行っており、そのことからも1貫にかける思いの強さを感じられる。
ソファ風の座り心地のよい椅子に、凛とした空気が漂いながらも和やかさも感じられる店内で、伊藤さんが握る寿司を堪能しつつ、気さくな人柄にも触れたい。
上写真:ねっとりと濃厚な味わいの「鰆の焼きウニ巻き」。コースの一例。
中写真:キャビアの塩味がアクセントの「白海老の昆布締め」。コースの一例。
下写真:現在31歳の伊藤さん。半生をこの道に捧げてきた生粋の料理人だ。
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