こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
中華
【高岳】ル シノワ サノ イズミ
伝統と独創性を融合し、新たな中華料理を提案
 中国料理の巨匠・周富徳氏と富輝氏に師事し、さらにホテルなどで実力を磨いたオーナーシェフの佐野元彦さんが追求するのは、“新しい中国料理の形”。これまで学んだ伝統的な調理方法に新しい視点を取り入れ、さらに自分のフィルターを通した料理を提供している。「例えば香港の代表的な料理であるシンプルな魚の姿蒸しに、甘酸っぱいフルーツで作った濃厚なソースを添えます」と佐野さん。香港料理でフルーツを使うことはポピュラーだが、蒸した魚と組み合わせることでこれまでにない味わいが表現できるという。また和食や洋食などのシェフとも頻繁に情報交換を行うとも。「各ジャンルの最新の調理法を教わりつつ、中国料理で使えるものはアレンジして取り入れます」
 こうして生まれる佐野さんのひと皿は、これが中華料理かと思わせるほど独創的だ。ため息がでるほど美しいオードブルには、4日間かけて熟成させたモンゴイカとウニをナンプラーで和えたもの、クミンを使ってエスニックな香りをまとわせたレンコンなど、味も食感も想像を超える料理が並ぶ。
 また洋食の定番、クリームコロッケも新たな逸品に生まれ変わる。上湯で炒めたうちわエビのコロッケに、甲殻類のだしでトロリと煮込んだ中国がゆのソースを添える。エビの甘みと濃厚な米のソースに一体感が生まれ、奥深い味わいに。
 料理は好みに合わせて毎回一人ひとり違うコースを提案している。きめ細やかなもてなしも人気の理由だ。
上写真:柔らかく脂も甘い飛騨牛をシンプルに塩とコショウでソテーした、飛騨牛三角バラのカットステーキ。
中写真:アミューズのよだれ鶏は青山椒など香辛料がきいたひと品。オードブルは数種類の香辛料で煮込んだバイ貝や豚の耳の広東風など5〜6品がつく。
下写真:赤と黒を基調にまとめられたシックな店内。広いカウンター席もある。
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