こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
フレンチ
【東別院】ルコネッサンス
新鮮で味の濃い野菜を、
絶品のバーニャカウダに
フランス語で感謝の気持ちを意味する『ルコネッサンス』。オーナーシェフの安形元晴さんの「ゲストや食材など、関わるすべての人や物に感謝したい」という気持ちを店名に冠し、2013年3月にオープンした。

料理のコンセプトは、素材の持ち味を生かしたナチュラルフレンチ。あえてメニューは置かず、ゲストが希望する食材や好みの味つけをシェフ自ら聞き、オートクチュールのコースを用意してくれる。

安形さんは、近くに海も山もある大分県湯布院町で生まれ育った。18歳で料理の道に入ると、東京で修業を積んでから渡仏。帰国後、さらに腕を磨くために軽井沢のフレンチレストランの門を叩いた。「そこで、あらためて素材の大切さに気づかされました。旬にこだわり、山菜をとりに山へ分け入るのは当たり前。その時期おいしいものを調理して食べるという、料理の本来あるべき姿を学びました」と安形さんは語る。

やがて、故郷の豊かな自然を皿の上で表現したいと思うようになり、ナチュラルフレンチに行き着いた。特に素材でこだわったのは、安形さんがもともと好きだった野菜。新鮮な野菜を求めて各地を探しまわり、縁あって岐阜・高山の『白川農園』からの仕入れが叶った。ほかにも柳橋市場や高山にいるスタッフの家族が送ってくれる野菜も使用。「どの野菜も味が濃くて、まるで畑を食べているようなおいしさ。これをどう生かすか考えた結果が、バーニャカウダだったんです」と笑う。

フレンチレストランでありながら、イタリア料理をスペシャリテとして掲げられるのは、生産者や素材への感謝の気持ちがなせる業。その心意気には、ただ感服するしかない。
上写真:コース¥4,320〜の一例、ルコネッサンス農園。
中写真:コース¥8,640〜の一例、飛騨牛のローストと高山農園の野菜。
下写真:壁一面がガラス張りのため、自然光が注いで明るい雰囲気。
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