こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきり美味しい料理と共に迎えたい。
そんな気持ちに応えてくれる、身も心も満たす、とっておきのレストランをご紹介。
日本料理
【国際センター】懐韻
女性店主が丹誠込めて作る日本料理を、
二通りの楽しみ方で
2014年5月、昔ながらの商家や蔵が多く立ち並ぶ四間道エリアに新たな料理店が誕生して以来、食通を楽しませている日本料理店。店主は愛知県を中心に懐石風料理のケータリングを営んでいた池田美香子さん。女性らしい繊細な仕込みが際立つ日本料理は、20年近くの経験に裏打ちされたやさしく滋味深い味わいだ。

池田さんはいつか店を構えるなら四間道でと考え、数年にわたり物件を探していた。しかし建物のほとんどが個人の所有で、不動産屋に情報があがることはほとんどない。運命のように巡り合ったのが、築150年の大きな蔵だった。2つの蔵を屋根でつなげて一棟にしたため生まれたなまこ壁の通路など、一般的な“古く趣きのある建物”と一線を画していた。「佇まいが違う。この空間なら今までのお客様も満足してくれる」と確信。大家さんとの交渉の後、念願の料理店を開くことになった。

店内は2つの蔵それぞれの雰囲気を生かしてリノベーション。入り口真正面の先にある蔵は、靴のまま上がれるダイニングで、カウンターと新しいテーブルや椅子を配した清潔感のあるモダンな雰囲気。もう1つは通りに面した二階建ての小さな蔵で、古い調度品を効果的に配した趣きが心地よく、このスペースを利用する人だけのプライベートな空間になっている。じっくりと腰を据えて語り合いたいなら個室風の小さな蔵が、和やかに料理とお酒を楽しみたいならカウンターのあるダイニングがおすすめだ。

料理は昼夜ともコースのみ。高級食材よりは一般的に手に入る身近な食材を用いた料理が多く並ぶ。ナスや冬瓜などの食材は池田さんのお母さんが作る無農薬野菜。自家製果実のジャムで爽やかな酸味を甘酢和えに、茶巾の中に佃煮を忍ばせたりと必ずひと手間をかけるのが、池田さんのこだわりだ。そのひと手間がもたらすやさしく染み渡るようなおいしさが、訪れる人の心をほっとほぐしてくれる。
上写真:四間道エリアの一角、円頓寺商店街の目と鼻の先の距離に立つ。
中写真:献立から仕込みのほとんどを池田さんが中心に行う。
下写真:夜のコース¥4,644〜より、八寸の一例。十六ささげの大葉和え、ばい貝の旨煮、ジャガイモとオレンジジャムの甘酢和え、ホタテとウズラの薫製など。
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