こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
肉料理
【今池】百寧
極上の食材を存分に、
焼き肉の悦びに酔いしれる
 19歳より経験を積み、20年近く肉に携わってきた中島宏介さんが焼き肉店をオープンさせた。場所は今池駅と池下駅の中間地点、仲田二丁目北交差点の南側。『百寧』と控えめに表記された黒いファサードは、まるでバーのような佇まいだ。木の扉を開くと、4人がけのテーブルとL字のカウンターが8席のみで、店内も一般的な焼き肉店とは一線を画す。
「独立したらお客様と近い場所で、肉を提供したいと思っていたんです」。そう語る中島さんは、オープンキッチンに立ち、注文が入るごとに目の前で肉をカットする。
「こだわりとか大そうなものはないですよ」と笑いつつも、その手さばきは鮮やかだ。扱う肉は、A5ランクの雌牛が中心。その日ベストなものを見極めているため、産地だけに捉われず、信頼のおける精肉店から、各地の肉を仕入れ。それぞれの部位がおいしく感じられる厚さを考慮して、提供している。
 ステーキカットで提供しているのがシャトーブリアン。言わずと知れた希少部位で、この日は宮崎牛の雌牛を使用。きめ細やかな肉質だからこそ、厚くカットして食すのに適しているという。表面に香ばしい焼き色をつける程度に焼いたら、食べ頃だ。ひと口サイズにカットして頬張ると、肉質は驚くほど繊細で、旨みが口中に溢れる。贅沢な味わい、香りに、これこそが牛肉の絶頂なのではないかと感動してしまう。
 ほかにも人気のハラミ、A5和牛の精肉やホルモン、盛り付けが美しいユッケ、2日間煮込むテールスープや、テールリゾットといったご飯ものなど、メニューは多彩。この店のおいしさを余すことなく堪能できる、おまかせコース(8,800円、12,000円)もおすすめだ。もちろん、肉の味わいに負けない、極上の赤ワインもラインアップする。
上写真:シャトーブリアン。上品な脂のおいしさが堪能できるので、何もつけずとも美味。ヒマラヤ岩塩、ポン酢、甘口醤油ダレで味わうのもよい。¥4,950
中写真:バゲットの上には、軽く炙ったユッケとトリュフが。甘口ダレが好相性で、ひと口で食べるのがもったいないおいしさの「魔のひとくち」。¥770
下写真:オーナーシェフの中島宏介さんは、1983年岐阜県の生まれ。19歳から焼き肉店で修業、2020年に独立開業。
DATA