こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
フレンチ
【高岳】ロテュス
日本の食材を主役とした
至福のフレンチで視覚と味覚を刺激
 和やかな会話を交わし、リラックスしてフレンチが味わえるのが、昨年5月にオープンした『ロテュス』だ。コースの序盤で登場するアミューズは、どっしりとした木製の皿に盛られている。仕入れによって内容が異なるが、この木の皿で供されるという点は、お決まりなのだそう。また、ミニサイズながら、肉や魚介類、野菜、それぞれの食材の持ち味を最大限に引き出した料理の数々は、ひと口味わうごとに楽しさが増していく。視覚も味覚も刺激するひと皿である。
 そんな料理を作るのが、オーナーシェフの井口佑さんだ。名古屋や大阪、箱根の飲食店などを経て、JR西日本の列車「瑞風」で料理長を務めるという経歴の持ち主だ。各地では様々な食材と出会い、日本の食材の素晴らしさに気づかされることが多々あったのだという。
 「地元、愛知県には素晴らしい食材があるのですが、東京に流れていってしまうものも多く、東海地方の人達の口に入らないものもあります。それに、自分自身も知らない食材がまだまだあると思うので、愛知県をはじめ、日本の食材を主役にして、日本人の口に合うフレンチを作っていきたいです」
 そう語る井口さんは、魅力的な食材に出会うべく柳橋市場へ毎日足を運ぶそうだ。
 「食材選びの基準は、自分がいいと思ったもの。それらを仕入れて、コースを組み立てています。今日は足助のイノシシがとてもよかったので、半頭を買って、背肉をローストにしました。しばらく、それぞれの部位に合った調理法で提供していきます」。コースは1カ月を目安に内容を変えていくという。次なる食材に期待を込めて、今度はいつ訪れようか。
上写真:コース序盤に登場するアミューズ。この日はカボチャのムース、パテドカンパーニュ、トマトのコンポート、仔羊のコロッケ、フォアグラテリーヌのレーズンサンドなどを盛り合わせた(内容は季節により異なる)。写真は2名分。
中写真:最後に炭火であぶって香り豊かに仕上げた足助産イノシシのロースト。
※料理はすべてディナーコース¥7,700〜の一例。
下写真:店主の井口佑さん。名古屋や大阪、箱根などでフレンチの腕を磨いた。
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