こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
割烹
【車道】割烹 春
粋な割烹酒亭で、料理と美酒に酔いしれる
 名古屋市東区の閑静な住宅街。大通りから1本入った通りに、静かに店開きをした『割烹 春』は、今まさに“知る人ぞ知る”存在となっている1軒である。
 店は完全予約制で、ランチは会席と松花堂弁当2種、夜はおまかせコース3種類(8,800円〜)を用意。京都や名古屋の名店で修業を積んだ店主の春日重人さんが、地元食材をふんだんに使った日本料理を供する。
「魚介類は知多半島から、野菜は地元の旬のものをと、仕入れ状況にもよりますが、なるべく地元の食材を使っていきたいですね」。
 注目は、瀬戸市にある三国山の麓で、30カ月と通常より長い期間飼育された「瀬戸山麓牛」。ランチではローストビーフで、夜には石焼きで分厚くカットされた希少部位を自分好みの焼き加減で味わう。石の上に置いた瞬間に聞こえるジュ~という音、そして同時に立ち上る香り、噛むごとに広がる熟成した濃厚な旨みにテンションが上がること間違いなしだ。  料理に使うすべてのだしは、修業先である京都の老舗料亭『瓢亭』と同じマグロ節から取った一番だしのみを使用。椀物や煮物など、えぐみがなく上品な味わいのだし香る料理を頰張れば、その味わいに自然と笑みがこぼれてくる。
 料理と合わせる日本酒は、盛田酒造や各地より取り揃え。カウンター越しに春日さんと会話をしながら、料理とマッチする1杯を選ぶのも一興だ。
 白い暖簾をくぐり、階段を上がった先には、カウンターのみの11席。カウンターの1枚板にあえてナチュラルな風合いのアフリカンチェリーを選んでいるのも、日本料理をカジュアルに楽しんでもらいたいとの春日さんの思いが込められている。
上写真:ランチメニューの松花堂弁当。
¥2,750と¥3,520の2種類があり、¥3,520のものには、お刺身3種と茶碗蒸し、デザートが付いてくる。
中写真:瀬戸山麓牛の石焼き。
柔らかく、肉を食べたとの満足感が得られるザブトンは、肩ロースのあばら側にある部位。タマネギで作る自家製タレとも好相性。
下写真:店主の春日重人さん。
京都の『瓢亭』や名古屋の『日本料理 加瀬』で修業。『蔵人厨ねのひ本店』では総料理長も務める。日々、一期一会の気持ちで仕事を行う。
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