こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
フレンチ
【八事】グリシーヌ 八事石坂の家
和洋が織りなす邸宅で楽しむ、
ビストロ風フレンチとガストロノミー
 市内屈指の高級住宅街として知られる八事。大正末期から昭和初期にかけてこの界隈は“八事電車”と呼ばれる電車が走り、遊園地や野球場がある一大行楽地として多くの人々で賑わった。その仕掛け人ともいえるのが、八事電車を運営する尾張電気軌道の社長、江口理三郎氏だ。江口氏は自らの別荘もここに建てて、町の賑わいを窓から眺めていたという。住時を偲ぶその別荘は2016年4月、フレンチレストランとして新たな歴史を刻み始めた。
 建物は、日本家屋と洋館からなる和洋折衷の佇まい。柱も梁も当時のままの和室は昔懐かしい情緒が漂い、テラスのある洋間はレトロモダンな雰囲気だ。和室のダイニングではボリューム感のあるビストロ風のフレンチを、洋館ではガストロノミーのフルコースが楽しめる。
 どちらの料理も、東海三県の海や山、川で育まれた旬の天然食材を贅沢に使った料理だ。洋館のフルコースでは、トリュフとホタテを層にして、味や香りと共に食感でもトリュフを堪能。新鮮な魚介をサフランと閉じ込めたココット焼きは、蓋を開けた瞬間豊潤な香りが溢れ出す。ワインとのペアリング希望の人はハーフグラスでと、柔軟な対応も嬉しい。さらに食後酒も充実。香り高い1杯と美食の余韻に酔いしれてみてはいかがだろう。
上写真:前菜「HASSUNグリシーヌスタイル」。旬の食材を使ってフレンチの技法で仕上げた前菜。
中写真:90年の歴史を刻む天井や梁、床の間とモダンな家具がしっくりと合う。
下写真:ブルターニュ産オマールとモンサンミッシェルのムール貝 サフランの香りを閉じ込めたココット焼き。
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