こだわる大人の特選グルメ
大人のとっておきレストラン
誕生日や記念日などの特別な日は、心地よい空間でとびきりおいしい料理と共に迎えたい。
そんな願いを叶えてくれる、とっておきのレストランをご紹介。
肉料理
【高岳】Ciotto Giotto
肉に魅せられた料理人が、
たどり着いた最終形態
 泉~高岳エリアでいくつもの飲食店を手掛け、人気店へと育て上げた料理人、吉田さん。長いキャリアの中でいつしか「肉にとことんこだわる店をやりたい」という思いが強まり、看板のない隠れ家レストラン『チョット ジョット』をオープンさせた。
 肉への思いを強くしたのは、世界の一流シェフをも唸らせる稀代の肉職人『サカエヤ』の新保吉伸さんとの出会いがきっかけだったという。
「新保さんとのつきあいはもう10年になります。信頼できる料理人にしか自らが手当てした肉を預けない新保さんは、全国の料理人と交流があります。毎月開催される肉会に足を運ぶうちに生産者や料理人の方々に触発され、自分も料理人として真剣に肉と向き合いたくなりました」
『サカエヤ』から届いた食べ頃の肉は温度や湿度を適切に調えた環境に保管され、出番を待つ。近江牛、何頭もの出産を経験した経産和牛、北海道のジビーフなどの牛肉の内臓のほか、三重県の愛農学園農業高等学校の生徒が育てた愛農ナチュラルポークも入荷。これらの肉をオーダーごとに切り分けて炭火で焼いていく。
「炭火調理はよく遠火の強火と言われますが、当店では近火でバチンと焼き目を付けます。表面を強めに焼いてこそ、炭火のよさが一層発揮されるのです」
 そうして30分以上かけて完成したのは、とろけるような柔らかい肉ではなく、噛みしめるほどに旨みが溢れる肉。仕上げは塩胡椒にオリーブオイルなど極力シンプルに。炭の香りに交じって、肉によってはクラクラするほど芳醇な熟成香をまとっている。
 吉田さんがひとりで調理もサービスもこなすため、1日2組までの完全予約制。予約も電話ではなく公式LINEで受け付ける。ここは、客も料理人もとことん肉に向き合い、没頭できる空間。余計な雑念は排除し、ただただ肉の旨みに酔いしれたい。
上写真:本日の炭火焼より ジビーフ(完全放牧野生牛)と、近江牛ウチヒラ。
写真はジビーフ100gと近江牛ウチヒラ100gの盛り合わせ。¥6,050。近江牛と食べ比べることで、牧草だけを食べて育つジビーフ独特の風味がよくわかる。
中写真:和牛のタルタルステーキ。
塩胡椒とケッパー、エシャロットでシンプルに味付け。肉の状態によりアレンジを加えることも。生食許可の取得はもちろん、生肉用の調理室で仕上げる。¥3,080。
下写真:代表の吉田さん。
鉄板串焼、中華、焼き鳥、肉料理など様々なジャンルの店の立ち上げを経て、2019年に同店をオープン。
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